大雪が降る前に、葉の落ちた葡萄の荒切りをしました。
荒切りとは、本格的な剪定の前に、ざっくりと不要な枝を
切り落とし、棚にかかる枝数を減らしておくというものです。
今年は暖冬のようですが、日本周辺の海水温が高く、
その分大量の水蒸気が低気圧に吸い寄せられると大変な
大雪になる可能性があるようです。
そんな大雪が葡萄の棚に積もると、重さで棚がつぶれてしまいます。
ほんの細いワイヤーの上にも10cmほどの雪が積もってしまうので、
その重量たるやたいそうな物。
元々、収穫時の葡萄の重さは2トン/10a近くあり、その程度の重さには
耐えられるようになっています。
それでも、ワイヤーより太い棚を覆わんばかりに広がった葡萄の枝を
残した状態で、ドカッと雪が降られると棚つぶるリスク大です。
程度にもよりますが、その再建には百万円以上/10aの費用が掛かってしまうのです。
かといって、丁寧に剪定していると、面積によってはひと月以上かかってしまい、
本格的な雪シーズンに突入してしまいます。なので、まずはざっくりと一通り
不要な枝を切り落として、雪が降り積もる枝数を減らしておくというものです。
今回は、PellencというメーカーのVinionという電動剪定バサミを使って
荒切りします。フランス製ですが、国内製品よりも軽く、数世代は高性能で
しかも安い(個人輸入した場合ですが、、)という優れものです。
【商品紹介】
https://www.youbuyfrance.com/jp/Posts-13214--pellenc-vinion
電動工具と言えば、MakitaやHikoki、Ryobiなど日本製が一番!と思われて
いる方が多いかと思いますが、特に農業分野においては、圧倒的にヨーロッパ
の方が進んでいます。
向こうは、醸造用のワインや加工用のりんごなどを大量に生産しているので、
その栽培管理上の必要性から早くから発達したのではないかと思います。
この、剪定ばさみについては、別途詳しく紹介しますが、今回は、その
切断能力など軽く紹介してみます。
【撮影日】2019年12月10日